ごはんがおいしい。

将来新潟に還りたい夫婦の生活記録

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母に渡した造花の金額は104円、その価値はお金以上の愛情だった。

今週のお題「人生で一番高い買い物」

 

はじめに一言。

少し理屈っぽい話になるが、どうか最後までお付き合い願いたい。

普段はゆるい脳みそではあるが、何かを真面目に論じるときは些かカッコつけた文章になってしまうのである。それ故、理屈っぽい言い回しになってしまう(恐らく、それがカッコよいと思いこんでいるからだ)。

 

今週のお題シリーズは考えさせられるものばかりで書くのが楽しい。

人生で一番高い買い物、このお題をどのように定義するかで内容が大きく変わる。

「高い買い物」という言い方には皮肉が交じることがある。

実際の値段に関係なく、後悔の大きい、失敗した買い物に用いられるのだ。

 

しかし、どうせ語るのであれば良い経験。

誰かがこの文章を読むのであれば何かのキッカケになるような経験を語りたい。

 

個人的に高額な買い物をメモに列挙したが、どれもしっくりなかった。

それもそのはず、その「高い買い物」は飽くまでも高額であるだけで、その時の自分にとって最良であり、最大限の買い物ではなかったからである。

 

では、僕が思う「人生で一番高い買い物」とは何だったのか。

それは幼少期(3~5歳だった記憶)の頃に100円で買った黄色いバラの造花である。

その日は母の日。幼児D(ダンナ)は大金である104円を握りしめて、99円ショップに出向いた(※当時は消費税5%であった)。

母の日に何を渡そうか。

自分が美味しいと思っているお菓子?

それとも美しく香り高い花?

いつも仕事を頑張っているので文房具?

万引きに間違えられても不思議ではない時間を99円ショップで過ごした。

実際の時間感覚はこの年齢で備わっていなかったが、近所の贔屓にしていたお店のオバちゃんから言われたので、結構長い時間滞在していたと思う。

 

なぜそんなにも悩んでいたのか。

安かろう悪かろうな商品でどれも魅力に欠けていたから?

いいや違う。

どれも魅力的だったからだ。

 

僕の買った104円の何かが、母親のためになるかもしれない、母親が喜ぶかもしれない。そう考えただけで「この中で一番喜ぶものはなんだろう」と考えていたからだ。

 

99円ショップをご存知の方はどういうお店か知っているだろうが、かのお店には何でもあった(子供感覚で)。コンビニ以上に便利なお店であった記憶がある。だからこそ、多岐にわたる選択肢が小さい脳みそを困らせるのである。

 

恐らく母は何を渡しても喜んでくれる。

それならば永遠と続く喜びが一番良いもので、一番効果のあるプレゼントなのではないか。

そうであるならば減らないものが良い。文房具や食べる物は一時的なものである。では、帽子や時計はどうか。しかし、個人が気に入らないものは迷惑になる…etc

 

小さな脳みそながらが叩き出した最適解が、

「黄色いバラの造花」だったのだ。

 

狙い通り母は喜んでくれた。

常に目に入るところに飾ってくれていた。

実は最近まで大切に保管していたという話も聞いた(流石に劣化してしまったので廃棄したそうだが)。

 

幼児Dが購入まで考えた時間

その頃の全財産に匹敵する104円

この2つが加わったプレゼントの価値は、

母にとって意外と大きかったのかもしれない。

 

最後に。

今まで多くの高い金額の買い物をしてきた。

しかし、この造花に勝るほど大きな買い物は実はないと気づいた。

どのような状況下でも、今出来る最良の買い物が出来るよう努めよう。

出来るだけ満足のゆく買い物をしよう。

そう改めさせてくれるお題であった。

 

前回までのお題はコチラ(ヨメの分も含む)

okomemgmg.hatenablog.jp

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