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【一問一答】元本割れをなるべくしないで殖やす方法はないの?

こんにちは、ダンナです。

久しぶりの一問一答シリーズです。お金について記事にするのが久しぶりすぎて、ちょっと嬉しい。書くの好きなんですよ、お金のこと。お金が好きですからね…。

 

さて、今回ヨメから受けた質問は三つ

・なんでSPYD等の高配当株ETFを買っているの?

・なるべく元本割れしないで殖やす方法はないの?

・投資のせいで税金が増え給与は減らないの?

ざっくり言うとこんな感じ。

質疑応答の中で色んな話をしましたが、今回も順序立てて一つ一つ話していきます。

今回答えるのは「なるべく元本割れしないで殖やす方法はないの?」についてです。

 

元本割れとは?(定義付け)

まず、元本割れとは何か共通認識を持つことから始めましょう。ご存知とは思いますが、定義を書くにすることは大切です。

元本割れとは、元本(金融商品を購入又は投資に充てた資金の額)が、金融商品の価格変動により当初の金額よりも下回ること指します。

例えば、ダンナ銀行株を100円で購入した場合、次の日に金額を確認してみると90円になっていた。

90-100=-10円

あなたは10円失ったことになり、100円(元本)を割れてしまった状態になります。

 

元本割れしない商品とは

では、元本割れしない商品などあるのでしょうか。一般的に元本割れしない商品は日本国債等の債券や預貯金といった「無リスク資産」です。

債券は投資であるという認識の人が多いかもしれませんが、実は預貯金も投資商品の一種であると言えます。

これらは額面上の100円を保ったまま、金利に応じた利益を得られます。

ただし、外貨預金等はこの限りではありません。

 

2022年現在の金利は以下の通り

引用:ゆうちょ銀行

引用:財務省

 

これらを見ると元本割れをしないで殖やそうとすると、1%に満たない金利が相場であると言えます。

一年間で1万円を預貯金や国債で得るには以下の式で算出出来ます。

目標金額 ÷ 利回り = 必要資金

10,000 ÷ 0.02% =50,000,000

ゆうちょの定期貯金では、5000万円あれば1年間で1万円が手に入るという計算になります(税金等は考慮しない)。

元本の額面を保証される一方で、得られるリターンもいうのは限られてしまうのです。

 

元本保証と元本確保の違い

よくある勘違いですが、元本保証と元本確保は似て非なるものです。

元本保証とは、預け入れたお金が運用期間のどの期間においても目減りすることがないことを金融機関等が保証することをいいます。

預貯金に関しては条件付きで、銀行が破綻した場合は銀行一行に対して1000万円とその利息まで預金保険制度により保護されています。

厳密に話すと「絶対に安全な商品」というのはありませんが、いずれにせよお金が目減りしないことを「保証」しています。

 

一方、元本確保は違います。

元本確保とは、満期時に元本を確保できるように設計される金融商品等に対して使用されています。

これは元本割れします。

例えば元本確保型の投資信託や元本確保型の保険などがあてはまります。また、よく勘違いされますが個人向け国債についても元本保証ではなく元本確保です。短期的にはあまり考えにくい話ではありますが、日本がデフォルト(債務不履行)した場合は元本割れするからです。日本円が紙くずになるという意味です。

そもそも有価証券(株式や債券など)の投資により被った損失を金融機関が補填する行為は法律違反です(特殊なケースを除く)。

金融業界では恰も安全であるかのように「元本確保」と主張していますが、元本を毀損するリスクがあることを把握しておきましょう。

 

整理すると以下の通り

元本保証

預け入れたお金が目減りしたら「保証」してくれるので、損失を被った場合、その損失を誰かが補填される。

元本確保

予め設定した期間を持ち続けていれば、満期まで何もない場合、予め設定した利息と元本を受け取れる。あくまで何も無ければ元本を「確保」するだけ。

 

現金で持つリスクを理解する

難しい話が続きますが、つぎも難しいです。多くの人が思考を破棄する「現金で持つリスク」について理解しましょう。

現金には物価上昇により減るリスクを持っています。最近では日本でもインフレ(物の価格が上がること)が体感出来るレベルになってきました。

たとえば先週まで110円で買えたサバ塩や塩鮭、最近では120円まで値上がりしました(実話)。

この場合、110円で買えていたものが10円多く払わなければ買えなくなった為、お金の価値が約9%減ったことになります。

物の価値の方が高くなり、日本円の価値が減っているのです。

 

また、日本円だけ見ていると気づきませんが、ドルやユーロなどの外貨と比較され、常に円の価値は変動しています。これを為替リスクと言います。

海外旅行によく行く人は体験していると思いますが、1ドル100円の時もあれば、1ドル140円の時もあるのです。これもインフレと同じような考え方で、ドルの価値の方が高くなり、日本円の価値が減っているからに他なりません。

現金は現金でリスクがあるということを理解しましょう。

 

元本割れしにくいと言われた商品たちの末路

とはいえやはり価格変動は怖い…。そう思うのも無理はありません。僕も最初は怖かったです。

その不安につけ込み、元本保証型商品を恰も元本割れしないかのように謳い、資金を集めている人たちがいます。

そういった商品は預貯金と同じような感覚であるにも関わらず高い金利が得られると宣伝しますが、そこには確実に高いリスクを孕んでいます。

たとえばソーシャルレンディング

これらはお金を必要としている企業に個人投資家ご貸すだけで高い利回りが得られるので、安全性が高いと宣伝されてきました。

しかし、裏を返せば銀行からの融資が得られなかった事業にお金を投じる行為に他なりません。そういった企業は貸し倒れリスクが高く、お金が返ってこない可能性が非常に高いです。また、ソーシャルレンディング会社そのものが破綻する事例もありました。

個人的な偏見を多分に含みますが、安全性を全面に出す商品ほど、安全では無いと言えます。

 

リスクは危険ではなく不確実性

金融業界におけるリスクとは元本を毀損する確率であり、上がるか下がるか分からないといった不確実性のことを指します。あくまでも不確実な未来に対してリスクというのであり、危険性(デンジャー)を指すものではありません。

今はアメリカ株が世界的に見ても強いのですが、今後もずっとアメリカ株が強いとは限りません。衰退していく未来も有り得ます。一方、今後も伸び続ける可能性だってあります。そういった考え方が、金融業界における「リスク」なのです。

 

適切なリスクには適切なリターンがある

詐欺商品でない限り、また、安全性をアピールして隠していない限り、適切なリスクには適切なリターンがあります。

株式や債券、不動産等におけるそれぞれのリスク相場を学び、そのリスクに応じて、どの程度のリターンを得ることが出来るかを理解していくことが、資本主義社会を生きる上で不可欠であると言えます。

基本的にはハイリスクハイリターン、ローリスクローリターンです。リスクとリターンは相対的にイコールの関係にあります。

ローリスクハイリターンに見える商品は、裏になにか隠しているリスクがあることを理解しましょう。

ハイリスクローリターンな商品には、そもそも投資しないようにしましょう。

「このリスクに対し、このリターンは適切か」

目の前のチャンスと思われることに盲目的にならず、理性的に判断することが大切です。

 

(結論)元本割れしないで殖やす方法

最後に結論です。

元本割れしないで殖やす方法は

「1000万円までなら同じ銀行に預ける」

以上が答えになります。

とはいえ、個人向け国債も日本円の発行体が日本国である以上、銀行よりも安全性は高いと言えます。

元本割れしない(元本保証)という意味で言うのであれば預貯金のみとなりますが、価格変動がまだ怖いという人は個人向け国債も選択肢のひとつとなるでしょう。

 

今回の勉強にオススメの書籍一覧

(1)「図解即戦力 債券のしくみがこれ1冊でしっかりわかる教科書」

(2)「父が娘に伝える自由に生きるための30の投資の教え」

 

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