こんにちは、ダンナです。
以前、「投資したけど、元本割れは怖い!」という人に向けた記事を書きました。
つい一年前までは「あおぞら銀行」の普通預金金利0.2%の方が高かったので、10年国債なんて買う必要ないかな~…と思っていました(預金1000万までに限る)。
しかし、2023年9月の10年国債金利は0.43%(税引き前)にまで上がりました。
これは美味しい。まだいける!
これを機会に個人向け国債のメリットやデメリットについてお話していきたいと思います。
初心者用にめちゃくちゃザックり説明してゆきますので、ご了承ください。
そもそも個人向け国債とは
そもそも個人向け国債とは何なのでしょうか。
財務省では以下のように説明されています。
企業や団体が銀行などから資金を借り入れたときに発行される借用証書の一種が債券ですが、その中でも国が発行する債券のことを「国債」といいます。国債を購入するということはつまり、国に一定期間お金を投資するということ。投資ですので定期的に利子が支払われます。そして満期になれば元本の返済を受けることが可能です。
超絶簡単に言えば、
「日本がお金を貸して!というので利息付きで貸してあげるよ」
ということです。
これが会社であれば”社債”、地方自治体(東京とか)であれば”地方債”という感じで、貸す人によって呼び方やリスク、そして金利が変わります。
日本国債は日本における債券の中で最も安全性が高く、その分金利は控えめです。
債券のリスクを発行体リスクといいますが、基本的にお金を返してくれない可能性が高ければ高いほど、貸す期間が長ければ長いほど、金利が高くなります。
日本国債の場合は10年間であっても0.43%と社債等と比較すれば低く見えますが、それは安全性の裏返しでもあります(10年国債は変動金利なので2023/09現在です)。
なぜ今、金利があがっているのか
では、なぜ今金利が上がっているのでしょうか。
以下のニュースが要因です。
日銀巡る市場の思惑、イールドカーブからマイナス金利政策に移る - Bloomberg
今まで日本(若しくは日本銀行)は「マイナス金利政策」という政策をとっていました。これは「日本ってデフレじゃね?こりゃまずい、インフレさせたいから金利めっちゃ下げてお金借りやすくするわ~」という状況を作っていたわけです。
逆に銀行は金利がマイナスになるわけですから、お金を貸さないとお金が無くなってしまうという状況を作っていました。なので銀行預金金利がメチャ低いのです…。
企業も個人も金利が低ければお金が借りやすいですよね?
投資や生産活動が活発化されればデフレ脱却が可能であるという考えから始めた制作でしたが、成果は得られず、昨今のインフレは世界情勢が影響によるところが大きいです。
しかし、インフレはインフレ。そろそろ金融緩和をするメリットがちいさくなってきて、むしろデメリットの方が大きくなってきました。
近年、その方向転換をしなければ!ということで金融緩和の解除が検討されています。
その一環で今まで長期金利をコントロールして低くしていたものを、少しずつ市場の力に任せるようにしてきているのです。これが普通なんですけどね…。今までが異常。
個人向け国債のメリット
個人向け国債のメリットは以下の5つ
預金よりも安全性が高い
個人向け国債は預金よりも安全性が高いです。日本が発行している債券であるため、日本がデフォルト(債務不履行)に陥らない限りは安全です。
「普通預金はペイオフとかいって、1000万まで保証してくれるよ?」
という方もいますが、その保証機関は民間ですし、もし銀行の連鎖倒産に陥れば国が対応することでしょう。
一民間企業よりも一国家の方が安全であるというのは自明の理です。
比較的高い流動性(現金化しやすい)
購入してから1年は解約できない(厳密に言えば解約できるが元本割れする。)デメリットはあるものの、一年を超えてしまえば解約がいつでも出来ます。
社債等は条件によっては早期解約により元本割れします。
「年金保険や積立保険は元本保証で、利回りも高いよ…?」
保険が好きな方はそう言うかもしれません。
しかし、それら保険は早期解約すると大きく元本を毀損するものが殆どです。そういう点で、元本割れが1年で防げる点では比較的流動性が高いと言えます。
1万円から購入可能
「そうはいっても投資。お金が沢山必要なんでしょ?」
社債は1最低購入単位が00万円からの募集が多いです。
管理の難しさ、取引する土壌の整備が整っていないなどが理由に挙げられるでしょう。近年では個人投資家が投資しやすいようにしよう!という動きもあるようです。
社債100万→1万円単位に デジタル化で投資しやすく - 日本経済新聞
とはいえ、より安全により堅実に増やせる個人向け国債が1万円から購入出来るというのは、多くの人にとってメリットになりうるでしょう。
毎月買える
思い立ったが吉日。今月は臨時収入が入ったし、特に急いで使う用もないので殖やしたい。とはいえ元本割れはちょっと怖い…。
そんな方でも嬉しいメリットで、個人向け国債は毎月購入できます。
社債は発行体(会社)が発行したいときしか購入できないため、購入が毎月できるというのは債券投資をするうえで有難いメリットだったりします。
柔軟な変動金利(10年国債に限る)
最後のメリットは変動金利であることです。ただし10年国債に限ります。
一般的な債券は金利が固定されており、10年後にはいくら利子が手に入るかが計算できます。債権のメリットであるリターンが計算できるということですが、こと日本においては変動金利であるメリットが大きいです。
先述しましたが、日本の金利はゼロ金利政策がとられていたため、長期金利は低いままでした。正直、投資妙味がないレベルに…。
利率が固定されるということは、インフレに対応できないというです。
逆を言えば利率が固定されているということは、デフレ対策にはなります。
金利が変動してしまうことで想定通りの利子を受け取れない可能性はありますが、1年経てば元本割れなしで解約できるため、あまりの低金利であるならば解約してしまえば良いでしょう。
しかし、今後は金利をあげる方針だと日銀は示唆しています。
どうなるかな~金利上がればいいな~って感じですね!
そのあたりの説明は以下のリンクでもされています。
個人向け国債のデメリット
株や不動産よりも殖えない
個人向け国債は無リスク資産と呼ばれるだけあり、ほぼリスク無しで殖えます。
とはいえ、株式や不動産に期待されるほどは殖えないため、長期的な資産拡大には寄与しません。
僕個人も個人向け国債に投じた資金は「死んでも使わない貯金」の一部のみで、それ以上は考えていませんし、不要だと思っています。
まだ若いので死ぬまで使わない貯金以上はリスク資産で良いのです。
資金が拘束される
これは僕にとってはデメリットでは無いのですが、債券は満期日まで原則資金が拘束されます。個人向け国債では10年5年3年と満期日が異なりますので、自分に合った商品を選ぶと良いでしょう。
金利変動リスクがある
メリットで話した内容ですが、金利変動はデメリットにもなり得ます。
3年5年の個人向け国債は利率固定であるため、今以上に金利が上がれば持つ意味がなくなります。
また、10年国債に限っては将来が約束されていないため、低金利になったら損をします。
微々たる損かと思いますが、意識する必要のあるデメリットです。
個人向け国債よりも預金金利の方が高いなら、預金のほうが良いですよね?
個人向け国債についてもっと詳しく知りたい!
個人向け国債についてより詳しく知りたい方は財務省のホームページを見てみましょう。結構分かりやすく書いてあるので、初心者向けかと思います。
また、債券について勉強したい方は以下の書籍が読み易く、理解しやすいです。
株式投資の一助にもなるので読んで損はないかと思います。
以下のような記事も書いています~
是非読んでください!